2012年5月23日水曜日

キューブのコーポラティブハウスとは2

コーポラティブハウスに取り組むに当たり、キューブで独自に工夫している点がもう一つあります。

コーポラティブハウスは自由設計です。
しかし、設計図面から一般の方々が実際に出来上がる空間のイメージを正確につかむことは困難です。
実際に設計図をご覧になられた方はいらっしゃいますか?
分譲マンションや戸建て住宅のチラシで掲載されている間取り図は、設計におけるほんの一部の情報でしかありません。

キューブで事業化したコーポラティブハウスの設計図面の例を示します。

下図は平面詳細図と天井伏図です。
平面詳細図は、一般的に分譲マンションや戸建て住宅のチラシで掲載されている間取り図と同様の情報がベースになりますが、より詳細の寸法や情報が記載されています。
天井伏図は天井の形状を記載しています。
この住戸では、リビングの天井を折り上げ天井にして、その部分に間接照明を組み込む計画になっています。


下図は、仕上げ表と展開図です。仕上げ表には床、壁、天井等の仕上げ等、実際に用いる部材が部位ごとに明記されています。
展開図は、各部屋の中から壁を見た時の壁の形状を表現しています。
この住戸では、廊下に収納を設け、その扉を床から天井までの鏡にして、映り込みにより廊下が広く、また明るく見えるように工夫しています。


下図は展開図と家具詳細図です。
展開図は各部屋毎に4周作成するので、かなり多くなります。
コーポラティブハウスでは、家具も利用内容に応じて作成することも多く、家具ごとに設計し図面化することになります。


下図は建具表です。扉や窓、襖や障子などの建具は、このようにまとめてリスト化されます。
ここで、各建具の形状や枠、収まり、寸法が明記されています。


これらの他にも設備図や構造図、そして住戸以外の共用部の図面があります。
基本的に設計図は白黒であり、図面ごとに情報が整理して記載されているので、図面を見ているだけでは、一般の方々にはどのような空間が出来上がるのか、正確にイメージすることは困難です。

そこで、キューブでは、設計内容がまとまった時点で、CGによるシミュレーションを作成し、実際に出来上がる空間がイメージと合致しているか、確認していただけるようにしております。
上が先ほどの住戸を元に作成したCG、下が実際に出来上がった時に撮った竣工写真です。

一番左が廊下部分のもので、先ほど図面で説明したとおり、廊下に収納を設け、その扉を床から天井までの鏡にして、映り込みにより廊下が広く、また明るく見えるように工夫していることが、具体的に確認していただくことができると思います。

真ん中がリビングのもので、これも先ほど図面で説明したとおり、天井を折り上げ天井にして、その部分に間接照明を組み込む計画が、どんな雰囲気を演出するか、具体的に確認していただくことができると思います。

一番右は浴室と洗面室の間をガラス貼にして、広々と感じるように工夫したものです。
これも、言葉や図面だけでは具体的なイメージはつかみにくいと思いますが、画像を見ていただくことで具体的に確認していただくことができると思います。

このようにCGで確認していただくことで、イメージと異なっておれば修正していただくことができます。実際に出来上がってからイメージと違うと言っても、それから手を入れることは費用もかかりますし、一旦出来上がったものに手を加えるのは基本的な施工手順を変える形になるのでクオリティーの低下に繋がりかねません。CGで確認していただくことで、工事を行う前に、必要であれば修正を加えることができるようにしております。



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